幻覚-統合失調症の症状

幻覚

2013/07/07更新

 幻覚は現実には存在しない対象や音を認識してしまう症状です。統合失調症の陽性症状にあたります。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚といった五感に異常が現れ、実際にはないのにあるように感じます。
 幻覚には幻聴、幻視、幻味などがさまざまなものがあります。

 

幻聴

 統合失調症の方に多く見られるのは幻聴です。誰かの声や実際にはない音が聞こえてくる症状です。詳しい症状や体験談はこちら=>幻聴-統合失調症の症状

 

幻視

 そこにはいない人や無い物がみえる症状を幻視といいます。アルコール中毒や薬物中毒の患者によくみられる症状で、統合失調症患者にはあまり多くはみられません。

 

幻味

 実際にはない味を感じる症状を幻味といいます。

 

幻臭

 実際にはない臭いを感じる症状を幻臭といいます。自分から嫌な臭いがしていると思い込むこともあります。

 

幻触

 誰かが触っている、虫のようなものが皮膚の上を這いずり回っていると感じる症状を幻触といいます。

 

幻覚は本人にとっては紛れもない真実

 幻覚は本人にとっては真実であるということは、知っておきたいポイントです。ですから、どんなに本人の幻覚を否定しても、本人の不安や混乱は大きくなっていくばかりなのです。また、本人にとっては幻覚は紛れもない真実なので、自ら「幻覚がある」とは言いませんし、自分が責められることで余計に幻覚があることを隠したりします。このことが発見を遅らせている要因でもあります。統合失調症は現実と非現実の境界線で疲労と混乱に悩まされ、どんどん自我が崩壊していく病気です。何よりも早い専門医療機関でも治療が必要ですし、周りの方の正しい統合失調症への理解が大切です。

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