統合失調症の診断基準

統合失調症の診断基準

 統合失調症には、ICD-10とDSMという診断基準があります。
 ICD-10は世界保健機関(WHO)による国際疾病分類の第10改訂版です。
 DSMは米国精神医学会による精神疾患の診断・統計マニュアルです。
 日本ではICD-10が主に採用されています。
 以下にICD-10による統合失調症の診断基準を示します。

 

  1. 考想化声(こうそうかせい)、考想吹込または考想奪取、考想伝播。
  2. 他者に支配される、影響される、あるいは抵抗できないという妄想で、身体や四股の運動、特定の思考・行動や感覚に関連づけられているもの、および妄想知覚。
  3. 患者の行動に対して絶えず注釈を加えたり、仲間の間で患者のことを話題にする形式の幻聴、あるいは身体のある部分から発せられる幻声。
  4. 宗教的・政治的な身分や超人的な力や能力といった、文化的に不適切で実現不可能なことがらについての持続的な妄想。(例えば、天候をコントロールできるとか、別世界の宇宙人と交信しているといったもの)
  5. 持続的な幻覚が、感傷的内容をもたない浮動性あるいは部分的な妄想や支配観念に伴って、継続的(数週間から数ヶ月)に現れる。
  6. 思考の流れに途絶や挿入があり、その結果、まとまりのない話し方をしたり、言語新作がみられたりする。
  7. 興奮、常同姿勢、蝋屈症(ろうくつしょう)、拒絶症、緘黙(かんもく)、昏迷などの緊張病性行動。
  8. 著しい無気力、会話の貧困、情動的反応の鈍麻(どんま)や不適切さのような、社会的引きこもりや社会的能力の低下をもたらさう陰性症状。
  9. 関心喪失、目的欠如、無為、自分のことだけに没頭する態度、社会的ひきこもりなど、個人的行動の質的変化。

 

考想化声:頭の中で考えたことが声として自分に聞こえる、またはその声が他人にも聞かれていると感じること。
考想奪取:自分の考えが他人に奪われていると感じること。
考想伝播:頭の中だけで考えたことが、他人にも知られていると感じること。
言語新作:自分にしか通じない特殊な記号や漢字を使う。
蝋屈症:受動的にとらされた姿勢を保ち続け、自分の意思で変えようとしない状態。

 

診断のために必要な条件

 上記の1〜4のうち、明らかな症状が少なくとも1つ(十分に明らかでない場合は2つ以上)、あるいは5〜9のうち少なくとも2つ以上が、1ヶ月以上にわたりほとんどの期間、明らかに存在していること。

統合失調症の診断基準関連ページ

統合失調症のチェック
統合失調症のチェックをしましょう。これは統合失調症の可能性があるかを判定するものです。
統合失調症の前兆
統合失調症の前兆があります。本人がなんとなく感じる変化。それを気づくのは家族など周りの人です。
統合失調症を診断してくれる病院選びのポイント
統合失調症を診断してくれる病院選びのポイントを紹介します。
統合失調症の受診の説得
統合失調症の疑いのある人が医療機関に行きたがらないというケースもあります。そんな時、どのように説得すればよいでしょうか。そのポイントを紹介します。
統合失調症の問診
統合失調症の問診や初診で心がけたいことを紹介します。
統合失調症とうつ病の違い
統合失調症とうつ病は、明らかに違う病気です。しかし、本人や家族には区別ができないことが少なくありません。
病識をもたせるには
統合失調症の診断や治療には、患者に病識を持たせることがとても大切です。
統合失調症とその他の疾患との識別
統合失調症とその他の似ている症状を持つ疾患との識別について紹介します。
セカンドオピニオン
通院を続けていくなかで疑問を感じた場合は、セカンドオピニオンという手段もとれます。