服薬をつづけるために

服薬をつづけるために

2013/07/14更新

 統合失調症は、抗精神病薬を服薬し続けないと、回復しない病気です。途中でやめてしまったりしては、回復しませんし、再発します。
 本人が自己管理で服薬できればよいのですが、なかなかうまくいかないこともあります。
 家族や周りの方の協力で、服薬しやすい環境を作ってあげましょう。

 

飲み忘れを防ぐ工夫

 うっかり飲み忘れを繰り返すうちに、全く飲まなくなってしまうこともあります。飲み忘れない工夫をしてみましょう。

  • 服薬カレンダーを利用する。日付のところにポケットがついていて、1日分の薬を入れておけるカレンダーです。
  • 家族が見ているところで飲む。ほかに家族で薬を飲んでいる人がいるなら、一緒に飲む。

 

本人がもう飲む必要がないと思ってしまったら

 治ったと思い込んでいたり、「飲むな」と幻聴が聞こえてきたり、「飲んだら余計に悪くなる」と妄想にとらわれていたりして、本人が飲もうとしない場合があります。そんな時は、あらためて医師から薬の必要性を説いてもらったり、副作用を軽くする薬を処方してもらったりしましょう。

 

薬の減量は慎重に

 薬を飲み続けるのが嫌になることもあるでしょう。しかし、良くなったからといって、勝手に量を減らしてはいけません。必ず医師に相談しましょう。しかし、医師は再発の恐ろしさを知っているので、症状が安定してからの薬の減量は半年に1~2回程度が普通です。患者のなかには、薬が減ることが病気が良くなることであると勘違いして、早く減らしたいと思う人も多いようです。

 

副作用が気になっている場合

 副作用が嫌で飲むのをやめてしまう人もいます。そんなとき、「飲まなきゃ治らないよ」と強制しては却って反発します。
 「副作用で辛くはない?」と家族の方から声をかけ、気持ちをくみ取るようにしましょう。
 副作用が辛い場合は医師に相談しましょう。「この薬を飲むとこうなってしまう」と、気づいたことや感じたことを伝えましょう。本人が伝えにくいようなら、家族が変わって伝えてあげましょう。薬の処方を変えてくれることもあります。

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