統合失調症の治療を補助する薬

統合失調症の治療を補助する薬

2015/04/03更新

 統合失調症では抗精神病薬が中心に使われますが、他にも状況に応じてさまざまな薬が使われます。

 

抗不安薬

 統合失調症では不安や緊張といった症状が現れることがあります。抗不安薬はそういった不安や緊張を抑える薬です。
 うつ病不安障害などにも使われます。
 抗不安薬は抗精神病薬のようにドーパミンに作用することがないのでパーキンソン症状のような副作用が現れません。

抗不安薬の種類

 ロラゼパム(ワイパックス)、ジアゼパム(セルシン、ホリゾン)、エチゾラム(デパス)、アルプラゾラム(コンスタン、ソラナックス)
 ※カッコ内は商品名。

 

睡眠薬

 統合失調症では不眠が現れることがあります。不眠が続くと症状が悪化しますし、治療の妨げにもなります。睡眠薬を使って十分な睡眠をとることが大切です。

睡眠薬の種類

 ニトラゼパム(ベンザリン)、フルニトラゼパム(サイレース、ロヒプノール)、ブロチゾラム(レンドルミン)
 ※カッコ内は商品名。
 ※同じ睡眠薬でもゾルピデム(マイスリー)は、統合失調症の不眠には適しません。

 

抗てんかん薬

 抗てんかん薬は本来てんかんの症状を抑える薬です。統合失調症ではてんかんの症状を起こすことはありません。しかし、抗てんかん薬には興奮やイライラを抑えるものがあり、統合失調症の治療でも使われることがあります。

抗てんかん薬の種類

 カルバマゼピン(テグレトール)、バルプロ酸ナトリウム(デパケン)
 ※カッコ内は商品名。

 

抗パーキンソン薬

 抗精神病薬の代表的な副作用としてパーキンソン症状があります。薬物治療においては、できるだけ抗精神病薬の量や種類を調整して副作用を抑えたいところです。しかし、それが難しければ抗パーキンソン薬を使用することになります。

抗パーキンソン役の種類

 ビペリデン(アキネトン)、トリヘキシフェニジル(アーテン)
 ※カッコ内は商品名。

 

抗うつ薬

 統合失調症では陰性症状として意欲の低下が現れます。それを抑えるために抗うつ薬が使われることがあります。

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