統合失調症におけるリハビリの目的

統合失調症におけるリハビリの目的

2013/07/22更新

 統合失調症の自宅療法は、抗精神病薬の服薬と通院を続けることがとても大切です。抗精神病薬によって、妄想や幻覚などの陽性症状は、比較的早く改善します。

 

 しかし、薬にも限界があり、意欲の低下、集中力の低下、コミュニケーションをとりたがらないといった社会生活に影響を与える陰性症状は、薬だけではなかなか良くなりません。

 

 統合失調症のリハビリは、こういった陰性症状による生活のしづらさを解消することを目的としています。

 

 リハビリには、作業療法や生活技能訓練といった本格的なリハビリプログラムもありますし、自分の身の回りのことを整えたり、家のことを手伝ったりすることも立派なリハビリです。

 

 リハビリの目的をあげていきます。

 

対人関係や協調性を学ぶ

 リハビリの場では、さまざまな人と出会い、一緒に行動します。このような体験から、対人関係や協力性を学びます。

 

自分の居場所をつくる

 デイケアや地域活動支援センターなどのリハビリの場を、自分が安心していられる場所となる可能性があります。

 

自分の役割を持ち、充実感・意欲を向上させる

 自分も役に立てることがあるという充実感を得ることができます。人から感謝されることにより意欲も湧いてきます。

 

暮らし方のコツを身につける

 病気があっても自分のペースで生活していけるコツを身につけます。

 

病気への適切な対処法を知る

 薬の作用・副作用、睡眠のコツなどを知ることで、病気を悪化させない工夫をできるようにします。

 

就職の準備をする

 資格取得のための学習、職業訓練、職場探しの方法を学ぶといった活動をすることができます。

 

規則正しい生活を送る

 休養生活に入ると、生活のリズムが乱れがちです。決められた時間にリハビリを行うことで、規則正しいリズムが生まれます。

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