統合失調症の症状

統合失調症の症状

 統合失調症の症状には幻覚妄想などの陽性症状感情の平坦化意欲の低下などの陰性症状があります。

 

 このような症状により、奇妙なことを言い出したり、他人と接触を避けたり、音や光に敏感になったりします。奇怪な行動に出るようになり、時には自分や他人に危害を加えることもあります。そして、仕事や学業、家事や対人関係がうまくできなくなって、社会生活や日常生活が難しくなってしまいます。

 

 統合失調症の症状は人によってさまざまです。統合失調症の症状として幻覚や妄想があげられますが、それが現れず、対人や外出を避けたりするだけの人もいます。幻覚や妄想だけをみても、「自分への悪口が聞こえる」といった代表的なものもあれば、「何にあやつられている」「テレビから呼びかけられている」「人の心がよめる」といったものまで実に様々な例がみられます。また、統合失調症を発症しても、しばらくの間、意欲の低下や思考障害などの陰性症状が見られないという人もいます。統合失調症の症状にはいくつかの段階にわかれていて、症状の内容も強さも変わってきます。

統合失調症の症状記事一覧

陽性症状-統合失調症の症状のタイプ

 陽性症状は、「本来ないはずのものがある」という意味の症状です。代表的な症状は妄想や幻覚で、現実ではありえないことや無いはずのものを「ある」と信じてしまうのです。 発病または再発してから、数ヶ月の期間(急性期といいます)によく現れます。 陽性症状には次のようなものがあります。幻覚妄想思考障害幻覚と妄...

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陰性症状-統合失調症の症状のタイプ

 陰性症状は、「本来あるはずものがない」という意味の症状です。本来あるはずの感情が”無く”なり平坦化したり、本来あるはずの集中力や精神力が失われたりします。主に生活面で問題となることが多い症状です。 陽性症状とは異なり、陰性症状は遅れて現れます。急性期のあとの、慢性期によく見られます。慢性期では、急...

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幻覚-統合失調症の症状

 幻覚は現実には存在しない対象や音を認識してしまう症状です。統合失調症の陽性症状にあたります。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚といった五感に異常が現れ、実際にはないのにあるように感じます。 幻覚には幻聴、幻視、幻味などがさまざまなものがあります。幻聴 統合失調症の方に多く見られるのは幻聴です。誰かの声や...

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幻聴-統合失調症の症状

 幻聴とは幻覚のひとつですが、症例が多いため詳しく紹介します。 幻聴は誰かの声や実際にはない音が聞こえてくる症状です。「自分への命令」や「自分への噂」などが聞こえます。 幻聴で聞こえた話に反論したり、幻聴と会話したりします。周りの人からは「独り言」のように見えます。(独語) また、幻聴に反応して、に...

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妄想-統合失調症の症状

 現実にはありえないことを、事実だと思い込んでしまう症状です。統合失調症の陽性症状にあたります。 「誰かに監視されている」「盗聴されている」「自分の考えが筒抜けになっている」などと強く思い込んだりしてしまいます。 ちょっとした思い込みなら誰にでもあると思います。しかし、違っていたのに頑なに思い込みを...

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奇行-統合失調症の症状

 奇行は統合失調症の患者によく見られる症状です。 次なような症状が見られます。ニヤニヤする。奇異な行動をとる。大声で擬音を叫ぶ。大声で意味のわからないことを叫ぶ。

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思考障害-統合失調症の症状

 統合失調症では、幻覚や妄想以外にも、さまざまな思考障害が起こります。 考えがまとまらず、話が支離滅裂になる。自分の考えが見透かされてる感じがする。他人の考えが侵入してくる感じがする。奇異な行動をする。支離滅裂な話や言葉を放つ。攻撃的な言動をする。 思考の障害から、疑心暗鬼になったり、周りの人に敵意...

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感情の平坦化-統合失調症の症状

 感情の働きが鈍くなったり、感情の起伏が乏しくなったりします。喜怒哀楽の表現がうまくできなくなったり、口数が減ったりします。周りの人への関心も少なくなります。 統合失調症の陰性症状にあたります。

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意欲の低下-統合失調症の症状

 やる気や気力が低下し、仕事や身の回りのことに興味がなくなります。仕事や学校を休みがちになります。身だしなみを気にしなくなったり、風呂に入らないようになったりすることもあります。 統合失調症の陰性症状にあたります。

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自主性の低下-統合失調症の症状

 自分で考えて動くことが難しくなります。人にいわれたことはやろうとします。思考力が落ち、思考の内容が乏しくなります。 統合失調症の陰性症状にあたります。

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集中力の低下-統合失調症の症状

 集中力が低下します。物事に注意を集中して取り組むことが困難になります。 根気や持続力もなくなり、特に仕事の面で困難な状況になってしまいます。 統合失調症の陰性症状にあたります。

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コミュニケーション能力の低下-統合失調症の症状

 人付き合いが苦手になります。社会と関わるのが嫌になり、人との交流が少なくなります。ついには自閉や引きこもりになる人もいます。統合失調症の陰性症状にあたります。 コミュニケーション能力が低下した状態を、コミュニケーション障害(コミュ障)と呼ぶこともあります。 コミュ障とは=>コミュ障(コミュニケーシ...

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不眠-統合失調症の症状

 不眠は多くの精神疾患に見られる症状ですが、統合失調症でも見られます。 統合失調症の場合は、抗精神病薬と睡眠薬の処方で不眠に対処することが多いです。それでも不眠が続くときは、鎮静作用の強い抗精神病薬を併用することもあります。 統合失調症では、陽性症状の活発な時に不眠が現れることもありますし、陰性症状...

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水中毒-統合失調症の症状

 水中毒(みずちゅうどく)とは、水分の過剰摂取が原因による水の中毒症状です。 水中毒は、統合失調症の患者に多いことが知られています。 原因としては、抗精神病薬の副作用である口の乾きが引き金になっているという説があります。 治療には、徹底した水分管理、抗精神病薬の調整などがあります。

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メサイアコンプレックス-統合失調症の症状

 今話題になっている言葉のひとつにメサイアコンプレックスというものがあります。これはお節介な性格の人に多いものであり、自分で自分を認めることができないにもかかわらず他人のために尽くすことに異常にこだわりを持っている人の事を指します。まるで自分自身が救済者になっているかのような誇大妄想にかられ、統合失...

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無為自閉-統合失調症の症状

 無為自閉とは、人との関わりを持たず(自閉)、何もやる気が起きなくなる(無為)状態です。 統合失調症によりコミュニケーション能力が低下します。治療せず放っておくと悪化し、無為自閉の状態になってしまいます。 具体的には次のようなことが起こります。仕事や家事はもちろん、趣味なども一切しなくなる。部屋がゴ...

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自殺に至ることも-統合失調症の症状

 統合失調症は最悪の場合、自殺に至ることもあります。 特に初期(急性期)に多く見られます。妄想や幻覚が激しい時期です。自殺に追い込まれるような妄想や幻聴が出てもおかしくありません。 例えば次のようなことが考えられます。自分は生きていていけない存在だと妄想してしまう。「ビルから飛び降りろ」などという幻...

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