統合失調症の症例

訳の分からないことを主張する

2015/03/18更新

 22歳の大学の同級生(男性)の様子がおかしいです。

 

 彼とはゼミも一緒で、勉強も一緒にしてきた仲でした。3年から4年になり就職活動をしていくうちに、彼は変わっていきました。

 

 就職の話を彼としていたのですが、たまたま星の話になったとき、彼が思い出したように、宇宙人との交信の可能性について語りだしました。

 

 はじめのうちは、一種の作り話かなと思って笑いながら聞いていましたが、だんだん内容が、「僕は宇宙人と交信できる」「自分は選ばれた人間で地球の代表として宇宙人と交渉している」などと話しだしたのです。

 

 大まじめに語る彼をみて、だんだん笑えなくなり、用事があるからと嘘をついてその場を離れました。

 

 その後、知り合いから聞いたのですが、彼が駅前で「僕は宇宙人から聞いた」「このままでは宇宙からの攻撃が始まってしまう」「皆で宇宙に祈ろう」などと大声で主張していたそうです。

 

 僕は就職活動を終え、彼とあまり会うこともなくなりました。そんな時、彼からメールが来ました。そこには意味不明のまとまりがない内容が綴られていました。文章もおかしく、名詞が続いたり、句読点がおかしなところについていたりしました。また、意味のないところで文字に色がついていたりフォントが大きくなっていたりしました。一緒に勉強していた頃はこんな文章を書くような人ではなかったのです。

 

宇宙人と交信できるなどの荒唐無稽な妄想も統合失調症の症状のひとつです。

大声で訳の分からないことを主張するのは、奇行のひとつです。

統合失調症では、文章や考えにまとまりがなくなるような思考障害もみられます。

陽性症状がかなり明らかに現れているので、できるだけ早く病院に連れていくようにしましょう。=>統合失調症を診断してくれる病院選びのポイント

就職活動のストレスが統合失調症を誘発した可能性もあります。=>ストレス-統合失調症の危険因子

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