統合失調症の症例

盗聴されているのでは?

2015/03/16更新

 19歳の兄の状況を紹介します。

 

 兄はもともと人付き合いが苦手なタイプでしたが、大学に入って最初の夏休み以来、外に出ようとしなくなりました。
 部屋ではネットばかりして、ネットの友だちとはコミュニケーションをとっているようです。しかし、外に遊ぶことも、大学に行くこともなくなりました。

 

 兄に聞くと、いじめに会うから行きたくなくなったといいます。しかし、詳しく聞こうとすると、とにかく大学にはいきたくないの一点張りで、部屋に閉じこもってしまいます。
 兄が引きこもりになってしまい私もショックでしたが、それでも何とかしたいと思い、兄を観察していました。すると、兄は引きこもりだけではなく、いつもイライラする様子がみられ、特に近所の声に強く反応するようでした。

 

 そして、近所の人たちが自分の悪口を言っていると訴えるようになりました。そんなことないよとなだめても、一向に聞きません。それどころか猜疑心はどんどん大きくなっていったようで、家が偵察されているかもしれない、盗聴器が仕掛けられているかもしれないなどと言い出したのです。

 

 それなら業者に頼んで盗聴器がないか調べてもらう?と聞いたところ、いやその業者もグルになっているかもしれないと言い出す始末。兄の疑いは止まりません。

 

ひきこもりだと思ったら、統合失調症だったということはよくあることです。=>統合失調症の前兆

家族だけでなんとかしようとせず、専門医の受診も検討しましょう。=>統合失調症を診断してくれる病院選びのポイント

盗聴を疑うのは妄想の代表的な一例です。また、”いじめにあっていた”というのも本人の妄想も可能性もあります。

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