統合失調症の症例

激しく興奮する

 24歳の姉の話です。

 

 姉は交通事故に遭ってから、そのショックで一人暮らしの部屋で引きこもるようになってしまいました。
 「外にでるのが怖い」そうこぼす姉に私は同情し、引きこもるのも仕方ないと思い、そっとしておきました。

 

 しかし、1ヶ月たっても、半年たっても外に出ようとしません。会社からの連絡も無視しているようで、実家に問い合わせが何回もきました。

 

 母が実家に帰るようにと電話しても、「帰りたくない」「私が帰ると迷惑がかかる」「私が関わると家族が事故に遭う」などと言い出し、取り合ってくれません。さらには「私なんか死んだほうがいい」と泣きながら訴えてくるのです。

 

 私と母は車で姉のところに行き、一旦実家に帰らせようとしました。嫌がる姉をよそに、2人で引きずるように外に出しました。

 

 外にでると姉は「殺される!」「死んでやる!」と叫びだしました。急いで車に乗せて実家に連れて帰りました。

 

 実家に着くと、姉は泣き叫びながら、自分の部屋に駆け込んでいきました。それから姉は3日間ほとんどの時間、部屋で騒いでいました。私も母もぐったりしてしまいましたが、今後のことについて話し合い、やはり病院に連れて行くことにしました。

 

 姉がようやく少し落ち着いたので、「悩んでることがあるなら相談しにいこう」と言って、姉を病院につれていきました。

 

 医師からは統合失調症の可能性があるといわれ、抗精神病薬を処方されました。

 

 今では薬を飲んでいるので少し落ち着いている状態です。しかし、またいつかぶり返すのではないかと不安で仕方ないです。

 

事故のストレスが統合失調症のきかっけになることもあります。=>ストレス-統合失調症の危険因子

引きこもりかと思っていたら統合失調症だったというのはよくあるケースです。引きこもリ始めた姉をそっとしておいたのは良くない対処といえます。

「自分と関わると事故に遭う」「私なんか死んだほうがいい」と言い出すのは妄想です。

精神科に抵抗がある人は多いです。とくに統合失調症の方は病識を持っていない人も多いので、「なんで私が病院に?しかも精神科にいかないといけないの?」と拒絶することも往々にしてあります。そこで、病院へ連れて行く時は「精神科に行こう」などと直接的な言い方をせず、上記のように「相談しに行こう」という言い方をしたほうが上手くいくことが多いです。=>統合失調症の受診の説得

妄想や激しい言動といった陽性症状が出る時期は急性期といい、抗精神病薬が効きます。激しい症状はずっと続くわけではありません。陽性症状がおさまると、意欲の低下感情の平坦化といった陰性症状が前面に現れる消耗期に入ります。統合失調症は前駆期→急性期→消耗期→回復期という経過をたどりますので、根気よく治療を続けましょう。=>統合失調症の治療

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